開発を保留にしている書体を久しぶりに画面で見たらあまり良い出来ではなかった。こんなだったかなと少しがっかりしたものの、出力してみたら悪くなかった。この書体の持ち味は紙の上でこそ発揮されるということを忘れていた。ファミリー構成も実用的でいい。

開発中書体の中間チェック。文字の大きさや組版の体裁を変えて漢字の品質を確認する。全漢字のうち半分をチェックして、赤入れで修正の内容と基準を示し、残り半分は担当デザイナーに任せる。

初めてのお題を試した先週の演習は、様々な気づきがあったようで学生のレポートがとても充実していた。演習の内容を変えるのは不安だしリスクをともなうが、想定外の面白い結果が出たりする。そこから新しい視点に導かれる経験を何度かすると、やはりチャレンジはしてみるものだなと思う。

5時に目が覚め6時に出社。社内勉強会の第2回。統合マイク機能のおかげでオンラインとオフラインの障壁がまた一つ減った。社員同志の信頼がベースにあるので安心して聞いていられる。私の出番は特になし。自分の発言内容が質問の意図とずれていることに発言し終わったあと気づく始末。

本日、金シャチフォント 殿をリリース。名古屋のナディアパークで開催した金シャチフォントプロジェクト展でお披露目したのが2010年。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます。

多摩美統合デザインの文字授業レポートを採点。良い質問が増えてきたのは、講義に耳を傾けている確実な証左といえる。自分の頭で考えているかどうかは考察の部分を読めばわかる。そこから判断できるのは、講義の出来とレポートの出来はおおむね比例するということ。つまりレポートの採点は、自分の講義の採点であり、容赦のない現実と向き合うための機会でもある。

目覚ましのアラームで飛び起きて武蔵美へ。きょうはアウトライン描画の演習をおこなう。書体制作の過程を説明する流れで文字のスケッチとアイデア展開の仕方を実演した。課題の制作があまり進んでいないのが心配。オープンキャンパスの展示までになんとかするのだろうけど。

単語シートと組版シートで両仮名の詰め具合を確認する。ペアカーニングの情報を入れるまえの段階としては上出来。ひらがなカタカナとも縦はほとんど問題なし。私が手を出さずとも良い書体が出来る組織づくりを第一に考えてやってきた。その成果が実を結びつつある。

朝一で定期健診を受ける。バリウムとレントゲンをやらなかったので30分で終了。いつも痛い目にあう採血も、最初に状況を説明したら細い針にしてくれて難なく終わった。細いぶん痛みもわずか。問診の先生の第一声は「体重大丈夫ですか?」骨身を削っているわけではないが、血肉をもっと増やさなければいけないことはたしか。

講義のあと演習に移る授業の構成は、テーマに対する理解を深めるのに好都合なだけでなく、時間の配分に融通が利く点でもメリットがある。トピックの重要度や学生の集中度に応じて話の強弱と流れにメリハリをつけられるところが良い。

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