社内のデザイナーから某書体のデザイン開発プロセスについて話を聞きたいという要望があり、手元に原字や資料を用意したあと質疑に応じる。時系列を追って具体的な制作過程を示し、そのとき考えていたことを説明した。マネージャーおよびそのアシスタントと今後数年間の書体開発スケジュールの相談。開発各段階の作業量に応じたチーム編成のバランスについて。

Adobe CCの請求書が該当ページからすべて消えており、バーチャルアシスタントとやり取りをしたが、まるで埒があかない。社内でも同様の現象が発生しているようで、すでに対処が終わっていたスタッフから解決方法を教えてもらってようやく解決した。

線の講義に関するレポートと演習の採点をおこなう。これまで260人ほど同講義のレポートと演習を見てきたが、ずば抜けて優秀な生徒がこのクラスに何人かいるようだ。これからさらに文字に対する考察を深め、演習を通して身体的な感覚に結びつけば理想的。

8年ぶりになるだろうか、タイププロジェクトのサイトをリニューアルした。テキストの自由入力ができるようになって復活したタイプテスターと、新しいGUIのフィットフォントシミュレーターがうれしい。

5時に目が覚めメモ書き。ブルーベリー酢を飲んで頭をしゃきっとさせる。午後4名の来客あり。うち2人のポートフォリオを見せてもらう。仕事量も出来栄えも立派。末恐ろしい。

初夏の日差し。開発中書体のデザイン確認とフィードバック。しだいに完成度が上がってきた。夕食は豚の冷しゃぶ。辛いサテトムに酸っぱいタレがよく合う。

多摩美統合デザイン前期の授業1ターン目が終わり、別のクラスでもう1ターン。授業にすこし慣れてきて肩の力が抜けたせいか、好意的に学生が近づいてくれる感じ。しかめっ面でおもしろくなさそうにしている人に近づかないのは学校にかぎったことではありませんが。

武蔵美から戻って少し遅めの昼食。完成が近づいてきた書体の赤入れとフィードバックをおこなう。だいぶ磨きがかかってきた。別書体の漢字熟語シートに赤を入れて担当デザイナーに戻す。この書体の良いところはしっかり出ているので、それがより際立つよう改善点をアドバイス。

資料を元に具体的な検討をおこなっていると、どんなに経験を積んでもあらかじめわかることは限られていると痛感させられる。判断ミスをしたときは謝罪して前言を撤回する。良いものが出来るのであれば、より良い結果が出せるのであればいつでもそうする。

快眠快晴、布団干し。演習を採点して返却する。昼はカルボナーラと白ワイン少々。わたくし個人としてはこれ以上を望まないし求めない。

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