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個と全が融即するとき、つくり手はもっとも自由になる

2010年代の東京で書体をつくっていることの意味をときどき考える。時代と場所と巡りあわせについて考える。そこで見い出した意味に強い必然性と意義が感じられるならば、それは実現するに値すると考える。個と全が融即するとき、つくり手はもっとも自由になる。

都市フォントをどうやって事業化するか、これは難問である

都市フォントのテキスト見直しと図版のまとめ。都市フォントをどうやって事業化するか、これは難問である。文字=公共=無料という多くの人が抱く考えにどう向き合うか。開発のコスト、導入のコスト、保全のコストを誰がどう捻出するのか。そのあたりのことにも今回は触れている。日本のフォントメーカーであれば、1書体の年間売り上げで最低1人の人件費を稼ぐことができなければ、とても経営としては成り立たない。

すぐれた本は劇場のようだ

すぐれた本は劇場のようだ。読む者見る者を日常とは違った時間と空間にいざなってくれる。書物という劇場において書体は役者である。本の内容が中核にあるのはまちがいないが、書体の選び方と使い方で芝居の出来は左右される。そうしてみるとたしかに名優と名書体のありかたには似ているところがある。印刷博物館『世界のブックデザイン2012-13』最終日。たしかな質がそこにある。

三週間前の大雪による停電でDVDレコーダーが完全にイカレて

三週間前の大雪による停電でDVDレコーダーが完全にイカレてしまい、以来テレビもオフにしたままだった。なのでソチ五輪はネットでフィギュアスケートを観ただけ。きょうになってようやく新しいレコーダーと大きくなったテレビをセットしたが、この三週間の渇望感の乏しさと待ってました感の薄さはいかんともしがたい。

展望と方針なしに課題を克服するのはむずかしい

漢字制作のあいまにタイプデザインとフォントビジネスの話など。正解のない世界に問いを立て、複数の解法でさまざまな答えを導き出す。ほんとうの難問は、いずれの解を選び、どのように実現するかということ。展望と方針なしに課題を克服するのはむずかしい。午後から二次面接。

書体関連本の推薦文を依頼され

書体関連本の推薦文を依頼され、500字くらいのテキストを書く。午前中と夕方は漢字制作。お昼休みに図書館へ行ったついでに近くのヤマダ電機でカタログ観察。TP明朝が使われはじめるまでに少なくともあと3年はかかるだろう。それまで持ちこたえられれば、などというヤワな考えでは、3年もったとしても5年後10年後には立ち行かなくなっている可能性がきわめて高い。