ここまでの講義を振り返りながら、ヘレン・ケラーの映像を入れるなどして文字とは何かを問うた授業のレポートを採点する。授業の最中は反応が薄いように感じていたが、レポートの内容は過去5回のなかでいちばん充実していた。問うているこちらが問われているのだろう。
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表層からは窺い知れぬ深層が
きのうの打ち合わせで提案された企画はとても興味深い内容だった。潮目が変わる兆しとも受け取れる。表層からは窺い知れぬ深層が静かに動いていることは確かなようだ。
気持ちをフラットにすると味気ない文章に
書体説明のテキストを書き足す。思い入れたっぷりの書きかたより感情を抑えたほうが伝わることは誰もが知るところだが、気持ちをフラットにすると味気ない文章になってしまう。感情と記述の関係は本当に不思議。
不意に焦点を結ぶことがある
半角仮名のデザイン確認とフィードバック。どちらかといえば平体に向いている書体だと思っていたが、意外に長体の表情が面白い。デザインチェックを単なる確認や赤入れと考えるのではなく、気づきや発見の機会と考えればその意味は大きい。いつしかこれらが組み合わさり、不意に焦点を結ぶことがある。新しい書体の輪郭が浮かび上がるのはそんなときだ。
この文字はいい、あの文字はどうと先生は言うが
制作中の書体についてコメントしているとき「この文字はいい、あの文字はどうと先生は言うが、いったいどういう基準で言っているのか」と真っ当な質問をしてきた学生がいた。決まった答えを持ち合わせているわけではないので、そのつど言葉を尽くす。うまくいくこともあればぜんぜん通じない場合もある。この日はたまたまうまくいった。
中堅デザイナーなので底上げというより中核部の充実
半角片仮名と片仮名合字のデザイン確認とフィードバック。自分の目できちんと整えられるようになってきたようで赤入れはすこしだけ。このところ中堅デザイナーが力をつけてきたことはまことに喜ばしい。全員中堅デザイナーなので底上げというより中核部の充実と言えるだろう。
勉強会で取り上げたい議題の
終日曇天。診察が伸びてしまい定例ミーティングを欠席。開発中書体の字体に関する相談あり。手書きの要素がどれくらい入る書体なのかで活字の規範に準拠する度合いは大きく異なる。午後から社内勉強会。デザイナーとエンジニアが自主的に立ち上げた会で今日はその第一回。勉強会で取り上げたい議題の候補について意見を出し合う。オフィスに8人、オンライン参加が1人。私は末席に連なる。
ながらく進展がなかった学習方面での成長を
ながらく進展がなかった学習方面での成長を今年になって感じられるようになった。わずかばかりの成長かもしれないが、この歳でもまだ殻を破ることができるのかという軽い驚きと大きな喜びがある。
ときどき学生に問いを投げかけて思考を促す
小雨。武蔵美でタイプフェイスデザインの授業。1限目は課題の進捗確認とアドバイス。2限目の漢字書体変遷史の講義はじっくり丁寧に。理解を深めてもらうためときどき学生に問いを投げかけて思考を促す。
こんなところにまだ改善の余地が残って
熟睡。良い眠り良い寝覚め。サイト関連の確認とやり取りなど。こんなところにまだ改善の余地が残っているのかと思うことしきり。