漢字熟語シートに赤入れをして担当デザイナーに戻す。この書体は、ウエイトを整えて磨くほど輝きが増しそう。試用期間が終わりに近づいた社員と面談をおこなう。今後の成長と活躍に期待したい。

金シャチフォント殿を見て「可愛い」と反応した人がけっこういる。マッチョ系の書体だと思っていたのでちょっとびっくりした。AXIS Fontをリリースしたときも可愛いという声が寄せられたのだが、そのときは不本意に感じたことを覚えている。いまはどうかといえば、本意ではないにしてもうれしい気持ちのほうがまさっている。

文字授業のレポートと演習の採点をおこなう。講義で私の説明が不十分だった点は、容赦なくレポート内で指摘される。今回の場合は記号とシンボルと文字の違いについて。たしかに便宜的な解説にとどまったことは否めない。記号とシンボルと文字の違いを明確に述べるのはかなりむずかしい。

武蔵美のタイプフェイス授業も残り4回。再来週は授業発表会、その次の週はオープンキャンパス会場での講評会。きょうは進捗確認のあと個別アドバイスをおこない、制作の糧になりそうなレクチャーを2つやっておく。

開発を保留にしている書体を久しぶりに画面で見たらあまり良い出来ではなかった。こんなだったかなと少しがっかりしたものの、出力してみたら悪くなかった。この書体の持ち味は紙の上でこそ発揮されるということを忘れていた。ファミリー構成も実用的でいい。

開発中書体の中間チェック。文字の大きさや組版の体裁を変えて漢字の品質を確認する。全漢字のうち半分をチェックして、赤入れで修正の内容と基準を示し、残り半分は担当デザイナーに任せる。

初めてのお題を試した先週の演習は、様々な気づきがあったようで学生のレポートがとても充実していた。演習の内容を変えるのは不安だしリスクをともなうが、想定外の面白い結果が出たりする。そこから新しい視点に導かれる経験を何度かすると、やはりチャレンジはしてみるものだなと思う。

5時に目が覚め6時に出社。社内勉強会の第2回。統合マイク機能のおかげでオンラインとオフラインの障壁がまた一つ減った。社員同志の信頼がベースにあるので安心して聞いていられる。私の出番は特になし。自分の発言内容が質問の意図とずれていることに発言し終わったあと気づく始末。

本日、金シャチフォント 殿をリリース。名古屋のナディアパークで開催した金シャチフォントプロジェクト展でお披露目したのが2010年。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます。

多摩美統合デザインの文字授業レポートを採点。良い質問が増えてきたのは、講義に耳を傾けている確実な証左といえる。自分の頭で考えているかどうかは考察の部分を読めばわかる。そこから判断できるのは、講義の出来とレポートの出来はおおむね比例するということ。つまりレポートの採点は、自分の講義の採点であり、容赦のない現実と向き合うための機会でもある。

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