なかなかバランスが決まらなかった部首の形状と結構を確認してOKを出す。開発後半に入った書体の組み見本を出力。目にとまった改善点を担当デザイナーに伝え、次の作業について相談する。

午前中に取材が一件。前半は抑えぎみ、後半は興に乗って話が散らかってしまった。午後から筆画デザインの確認。スケッチを交え対面で詳細を伝える。夕食はブリの照り焼き。

朝うなされて目が覚める。アイスコーヒーを一杯。夜中に書いたメモをノートに写しておく。文字と書体に関する考察もろもろ。

パリオリンピックは好きな競技を録画して観ている。鍛え上げた体と磨き抜いた技の競い合いこそが観戦の醍醐味。それが良いかたちで表れているのが体操、悪いかたちで表れているのが柔道だろう。力と技の競り合いが見せ場になるべき柔道が、ポイントを稼ぐ騙し合いでは話にならない。バドミントンのように駆け引きの部分が大きな魅力になっている競技もあるが、それはまた別の話。

開発中書体の改善点を指摘する前に、念のため『唐楷書字典』で「家」のバランスを確認して腑に落ちることがあった。知らないことが山ほどあっても書体デザインはできるが、知ることによってさらに仕事は面白くなる。

オンラインで社内ミーティングを2時間半。大事な議題であるため珍しく長い。開発終盤に入った書体の次の作業について担当デザイナーと相談する。このあたりでいちど組版サンプルを作って、書体の完成像を把握してみようと投げかける。

出社したデザイナーから漢字ストロークの設計方針に関する相談あり。本人から提案があった方向で進めてもらうことに。進行中プロジェクトの方向性についてエンジニアに意見を求められ、俯瞰的な立ち位置で話をする。

漢字骨格のバランス確認とフィードバック。偏が大きくなりがちなので旁をしっかり見せるよう伝える。午後二回目の確認。だいぶ良くなった。ハライに伸びやかさが出るとやはり気持ちがいい。オンラインで外部との打ち合わせが二件。総合的・長期的にプラスになるよう今回の懸案については譲歩した。

暑さで5時半に目が覚める。二度寝できそうにないので、すぐ起きてコーヒー牛乳を一杯。先週金曜の落雷でモデムが故障し、月曜朝の定例ミーティングを午後に延期したが、エンジニアの迅速な対応のおかげで仕事に支障が出ずに済んだ。

書体に関する調べものとたまっていた用事をあらかた終えて、枝豆と手羽先で黒ビール。美味い。

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